おばあちゃんの知恵です。
食べ物の、かにだをゆるめる・冷やす、からだを締める・温める、
血液をサラサラにする、血液をつくる、毒を排出するなど、
さまざまな作用を利用した、手当法をご紹介します。
前回迄に、梅干・ショウガについては書きました。
今回は「だいこん・大根」です。
化学薬品のような副作用も心配いりません。
ぜひ、皆さんもチャレンジしてみて下さい。
-------------------
「 だいこん・大根 」
豊富なビタミン・ミネラルと消化酵素を合わせ持つ、
台所薬局のかなめ的な存在。
・ 肉魚の毒消し名人
・ 根にたっぷりある水分やビタミンCは、排尿を促進
繊維質は酸化した腸に作用し、炎症をしずめて熱をさげます
・ 血液を粘らせている過剰なタンパク質を分解・消化する酵素が、
腎臓の機能を正常に戻し、むくみを解消する働きがある
・ 病気を悪化させるウィルス(タンパク質でできている)やアトピーの
かゆみの原因になっている過剰タンパクを消してくれる効果も
期待出来る
・ 大根の葉には陽性のビタミンやミネラルが多く、油で炒めて
食べると皮膚や歯が丈夫になる
・ カルシウムが豊富ですので、骨粗しょう症の予防にもおすすめ
・ 干した葉は体質改善の特効薬で、入浴に用いるとからだが温まり、
血のめぐりがよくなる
< 第一大根湯 >
解熱・発汗
毒素を吸収し、余分なものを分解する大根、抗炎症作用のあるショウガ、
血行をうながす醤油の相乗効果
急に高い熱が出た時は、一回400ml、それ以外は一回200mlを飲む。
・大根おろし 大さじ山盛り 3杯
・しょうがおろし 大根おろしの一割
・醤油 大さじ 1杯
・熱い番茶 400ml
*作り方
大根とショウガをおろして器にもり、醤油を加えてから
沸騰している番茶を注ぐ。
あつあつを一気に飲み干す
< 第一大根湯 2番 >
のどの痛み・風邪による諸症状
熱がそれほど高くない場合に用いる
レンコン入りですので、軽い咳やのどの痛みを改善
・大根 薄い輪切り 3枚
・レンコンの節 輪切り数枚
・干しいたけ 大3枚
・水 3カップ
・しょうゆ 少少
*作り方
鍋にしょうゆ以外の材料を全部入れて火にかける
汁が2カップほどに煮詰まったら、薄いしょうゆ味を
つけて熱いうちに飲む
< 第二大根湯 >
むくみ・利尿
動物性食品の食べ過ぎで血液が粘り、腎臓の機能が
低下している人におすすめ
腎臓の目詰まりを取り除いて排尿を促しますので、
体内にたまった余分な水分を排出し、むくみを解消します
・大根おろし 大さじ3
・水 大根おろし汁の2?3倍
・自然塩 微量
*作り方
鍋に大根おろし汁と水を入れ、箸の先にチョンとつくぐらいの
微量の塩も加えて火にかける
湯の表面がゆらいで全体に熱が行き渡った時点で火を止める
沸騰させないように
< 大根おろし汁 & りんごジュース >
かぜ熱や頭痛・食べ過ぎに
大根湯が飲めない人や子どもの為の代用食箋です
大根、りんご、ともに消化酵素がたっぶりですから、
腸を整え、余分な熱やカロリーを分解してくれます
・大根おろし汁 50ml
・りんご100%ジュース 100ml
*作り方
大根おろし汁とりんごジュースを混ぜ合わせて飲みます
大根はビタミンCを有効に使う為に、飲む直前にする。
< ごま油入り大根おろし >
リューマチ体質の改善・関節の痛みに
大根が余分なものを分解消化して痛みの原因となる炎症をやわらげ
ごま油の不飽和脂肪酸がLDLコレステロールを溶かし去り
醤油が心臓の働きを強化します
・大根おろし 大さじ3
・しょうゆ 大さじ1
・ごま油 大さじ1
*作り方
大根をおろして器に入れ、醤油をさし、おたまに入れ煙が
出るくらいまで熱したごま油の順に混ぜ合わせます。
そのまま食べられますが、ご飯にかけても美味しい。
< 大根おろし湿布 >
強心剤
心臓がキューッと苦しくなった時、脈がドンドンする時の応急手当て
酸化した血液が集まって炎症を起こしている患部の熱を抜き出します
・ごま油 少々
・大根おろし 適量
・ガーゼ 数枚
*作り方
患部にごま油を塗りのばし、ガーゼ等に包んだ大根おろしを
のせて冷湿布します。
大根おろしが温かくなってきたら取り替える
< 大根干葉湯 >
全身の血行促進・冷え性・生理不順・アトピー性皮膚炎
大根の葉にはからだを温める硫黄分やカルシウム・カロチン・ビタミンD
等の陽性のファクターが一杯あります
それを干した葉には、さらに太陽エネルギーの陽性が加わります
入浴剤に用いると、婦人科系の病気や不調に効果があります
腰湯にすると、腰の部分に集中している内蔵の神経を刺激し、
とどこおった内蔵の働きを活性化させて冷えからくる陰の症状全般を
改善してくれます
干葉を煮出したエキスを浴槽の湯に加えると、アトピー性皮膚炎や
夜尿症にも効果があります
寒気がしたり、つわりのある時は、干葉の足湯をしてもよい
・大根干葉 4?5株
・水 3L
・湯 10~30 L
・自然塩 1/2カップ
*手当て法
大鍋に干葉と水を入れて約40分煮出し、タライに干葉を除いて
エキスを移します。
少々熱いと感じる程度に差し湯をします。
塩も加えると良いでしょう
足を出して腰だけつかります
湯の温度が冷めたら熱湯を足して額に汗をかく程度に
20~30分、腰湯を続けます
肩等には、バスタオルをかけます
入浴剤として使う時は、煮出しエキスを浴槽のお湯に加えて下さい