体には「免疫」と呼ばれる自己防御システムがあり、
ウィルスや細菌、ガン細胞などの攻撃から体を守っています。
免疫システムの主体が、血液中を流れる白血球です。
この白血球と自律神経の関係を明らかにしたのが、
「福田-安呆理論」です。
体を感染から守る白血球が
内蔵や血管の働きを調整している
自立神経の支配を受けている。
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白血球の自律神経支配の法則
自律神経には正反対の動きをする
交感神経と副交感神経があり、
両者は拮抗関係を保つシ―ソ―のような関係にある。
・交感神経(アドレナリンを分泌)
昼間の活動時、
スポ―ツをする時優位に働く
心臓の拍動を高める
血管を収縮させて血圧を上げる
消化管の働きを止める―血液を体に回す為
アドレナリンの受容体を持つ、顆粒球が増える
・副交感神経(アセチルコリンを分泌)
休息時、食事を取る時に優位働く神経
心臓の働きや呼吸をゆるやかにする
血管を拡張して心身をリラックスモ―ドに整える
細胞に分泌・排泄を促す働きがある
消化液の分泌や排便が促進される
アセチルコリンの受容体を持つ、リンパ球が増える
健康な状態は
自立神経が交感神経・副交感神経のいずれにも偏り過ぎず、
ちょうどいいバランスにある状態の時。
顆粒球は54~60%、
リンパ球は35~41%の割合を保っています。
この比率の範囲内で維持されている時は、
白血球の免疫力もよく働き、病気に対する抵抗力も保たれる。
病気は、
自律神経のバランスがくずれ、
どちらかの神経に偏り過ぎて
免疫を担う白血球に影響を及ぼして起こる。
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交感神経優位
ストレスが多く常に緊張状態にある人
過度なストレスが交感神経優位に導く
顆粒球が増える・アドレナリンの過剰
1.顆粒球の増加が活性酸素を増加させる
組織老化が進む・・しみ、くすみ、動脈硬化等
活性酸素による組織破壊による炎症・・胃潰瘍、糖尿病、脳血栓等
化膿症の炎症・・口内炎、急性肺炎、胃炎、肝炎等
2.アドレナリンの過剰作用の結果、血管が収縮し血流障害・虚血状態
組織に老廃物がたまる・・肩こり、耳鳴り、アトピ―、腰痛、静脈瘤等
心拍数の増加・・味覚異常、難聴、嗅覚の低下等
緊張興奮・・不眠、怒りっぽい、食欲減退、倦怠感等
3.リンパ球の減少による影響
4.各種ホルモン分泌が抑えられる影響
副交感神経優位
運動も行わず、いつもゆったり過ごしている人
リンパ球が増える・アセチルコリンが過剰に分泌される
1.アセチルコリンの作用で、血管が拡張し血流の増加
リラックス過剰・沈静・・うつ病、食欲亢進
エネルギ―代謝の低下・・肥満
2.うっ血状態、頭痛・・のぼせ、虫垂炎等
3.リンパ球の増加により
抗原に反応しやすくなる・・アレルギ―性疾患、花粉症、気管支ぜんそく等
4.排泄・分泌物の亢進・・下痢、骨粗しょう症、知覚過敏等
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交感神経の緊張による、
顆粒球の増加、アドレナリンの増加による血流障害が
多くの病気・症状を引き起こしています。
交感神経は、
心配、悩み、過労などの心身ストレスに加えて、
気圧や環境の変化、空気・水・食物汚染、強い電磁波などの
物理的ストレスでも交感神経は緊張状態に置かれます。
日常生活の中に、ストレス緩和の方法を各自持たれることを、
お勧めします。
ぜひ、ONとOFFを上手に取り入れて下さい。