今回は、大森 一慧先生 「 からだの自然治癒力をひきだす食事と手当 」
よりお届けします。
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自然の食べものの多くには
からだを癒す自然治癒力がそなわっています。
旬のエネルギ―で
からだ生理を調節する季節の食べもの、
体質改善に役立つ
陰陽のバランスをととのえる食べもの、
同じ食べものでも
食べるとき、食べる人によって
種類や食べ方が異なります。
食べものの性質を知り
それぞれに合った食べ方をすれば、
食べものはもてるパワ―を
最大限に与えてくれねのです。
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[ 秋口の食べ方 ] 8月中旬以降~
からだを来るべき秋に備えて、秋の食べものに切り替える。
少なくとも、夏やさいを生のまま食べたり、冷たいものを飲んだりするのをやめる。
煮込んだ料理や、この時季とれる「いも類」やでんぷん質の仲間など陽性がまさった
食べものを増やしていく。
陰陽のバランスを早めに中庸にもどしておく。
体の中に余分な水分がたまっていると、冷たい風が吹いたとき、急激にからだを冷やし
かぜひきや体調をくずす原因となる。
胃腸の働きをととのえて代謝を活発にし、陽性食品で細胞を引き締めて、
秋口の不調を予防して下さい。
夏の暑さに負けて陰性のものばかり食べていた人は、
9月に入ってからしわ寄せがきます。
{ きゅうり、なす、トマト、そうめん、うどん} 夏場にとった陰性の食べもの。
からだを冷やす
胃腸が弱り、消化能力も落ちていますので、少食にしながらからだを
温めるものを食べる。
さといも、さつまいも、れんこん、ごぼう、栗やそばなど秋口からとれだす食べものには、
でんぷん質や陽性のミネラルや繊維質がたくさん入っている。
それほど陽性度はありませんので、残暑にも耐えつつ、かつ寒さに向かって、
徐々にからだを引き締めていくにはピッタリの食べものです。
月見団子、栗ご飯やいもご飯、コ―ン入りご飯など、米だけのご飯に比べて
でんぷん質を軽めにした主食がお薦め。
軽くすることで、食べやすく主食の量をきちんとふやしていくことが大切。
主菜には、根菜やさいといもがたっぷり入った汁、煮物などがおいしく食べられる。
秋口はからだを温める食べものに切り替えることがポイント。
料理法もサッとひを通すだけでなく、じっくり煮込んだものを増やしていく。
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夏場に食べ過ぎた、陰性の症状に効果の高い飲み物が、以前も紹介した「梅醤番茶」です。
[ 梅醤番茶 ]
疲労回復・胃腸強化
かぜの引き始め、冷え性、貧血などにも
梅醤番茶は陰性の症状全般に対して、すばらしい即効性があります。
これは中に入っている、梅干しとしゅうゆ、しょうが、番茶の有効成分が
相乗的に働くからです。
梅干しのクエン酸やしようがの西部が代謝を促したり、血液をきれいにサラサラにして
痛みを解消する。
しょうゆと梅干しの塩分が入り、血中のヘモグロビンを活性化させて、
からだの隅々まで十分な酸素を運びます。
しゅうゆの生きた酵素は胃腸の調子をととのえます。
腹痛にはお腹の中であばれている腐敗菌を抑えるのがいちばん。
梅干し、しょうが、番茶のそれぞれの殺菌力が効果を発揮します。
さまざまな薬効をもつ梅醤番茶は、毎日の保健飲料としてもおすすめ。
[ 作り方 ]
① 中くらいの梅干し一個を湯のみ茶碗に入れる
② 割り箸で種を取り去り、そのあとでよく突き砕いてねる
③ これにしょう油を大さじ一杯加えさらにねる
④ これに生姜おろし汁を二滴おとし、その上に熱い番茶を茶碗八分目ほど
注いでかき回してから、飲む
食前か空腹時に服用するとよい。
味加減は、濃くしたり、薄くしたり、服用する本人が、おいしく感じるようにする。
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夏場に食べ過ぎた、からだを冷やす陰性の食べものから、
からだを温める陽性の食べものを増やしていく。
旬のいも、根菜類を食べる。
季節に采れるものは、自然のバランスをよく考えています。
夏バテから、早く回復して、秋に備えましょう。