大森一慧先生「からだの自然治癒力をひきだす食事と手当」
より2回目です。
同じ素材でも、季節に合った調理法がある。
調理法や風味・味付けで、その季節に合ったものになる。
春は苦み、夏は酸味、秋は辛みがあるもの、冬は油を使ったこってりした味にする。
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[ 主食 ]
春は季節の香りが漂うたけのこご飯や草もち。
夏はあっさりしたグリ―ンピ―スご飯や麦ご飯、冷や麦。
秋は栗ご飯などコクのある混ぜご飯を。
冬はおもちやおかゆなど、からだを温める食べ方をする。
めん類では
春はかけそばやかけうどん。
夏はつけそばやつけそ―めん。
秋はほうとう。
冬は天ぷらうどんや天ぷらそばがいい。
[ 副食 ]
ごぼう
春はきんぴら、夏はたたきごぼうの梅煮、秋はけんちん汁の具、
冬はごぼうのふくめ煮と季節に合ったメニュ―を楽しむ。
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[ 秋の食べ方 ]
稲穂が実り、豆のさやがふくらみ、木の実や果実がたわわになる。
土の中では根菜類がまるまると充実し、近海には脂ののった魚も
回遊してくる。
保存のきく食べものがたくさん取れるので、秋は冬に向けての
蓄えの季節。
秋の作物はまた、米や豆など、私たちの血となり肉となるものが多いのが
特徴です。
身体をつくる材料としては最高です。
ただし、食べ過ぎると、どんなにからだに良いものでも、不消化をおこし、
腸内で腐敗発酵し、体じゅうに毒素をまわす原因となる。
秋は、食べたぶん、どんどん動くことが大切。からだを動かす。
そうすると、代謝能力が高まり、カロリ―の高い秋の食べものの
消化を助けることになる。
秋のうちに基礎代謝を高めておくことで、
代謝機能が弱まる冬のからだの補強になります。
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[ 秋の食べ方の注意事項 ]
果物と動物性タンパクの問題
果物
果物はヘルシ―というイメ―ジがありますが、
果糖が多く、中性脂肪ををため込めやすい。
また、果物はからだを冷やす作用があります。
日本に昔からある、みかんやりんご、柿などを、少量たしなむ程度にする。
動物性
肉を食べる時には、きのこ類を
さんまなどの魚には大根おろしをたっぷりつける。
うまく毒消しをして食べる。
消火剤となる野菜やきのこ類をたっぷり一緒に食べる。
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天高く、馬肥ゆる秋、体を温め、代謝能力を高めて冬に備えましょう。
からだを温めるたべものは前回も書きましたが
さつまいも、さといも、れんこん、栗、そば、ごぼうなどです。
でんぷん質や陽性のミネラルや繊維質がたくさん入っています。
秋の食べものを上手に楽しみ、体を動かすことをしっかりしましょう。